22.ドック新オプション「インスリン抵抗性指数」を調べよう!

 人間ドックでは、いろいろな検査があります。基本の検査の他に、オプションとしての検査もいろいろありますね。今回は、今年からオプション検査として追加された"インスリン抵抗性指数(HOMA-R)"という検査についてお話します。


1 インスリンとは!?


 人間はエネルギー源として炭水化物(ご飯・麺・パンなど)を食べます。この炭水化物は消化管から吸収されて血液中にブドウ糖として流れます。その後、ブドウ糖は肝臓や筋肉に取り込まれまれるのですが、そこで作用するのがインスリンというホルモンです。インスリンが正しく作用することによってブドウ糖が肝臓や筋肉に取り込まれ、正常な血糖値を保つことができます。


2 インスリン抵抗性とは!?


 インスリンが不足していないにもかかわらず、インスリンが正しく利用できない状態を「インスリン抵抗性」といいます。インスリン抵抗性があると、糖尿病をはじめとして高血圧、高尿酸血症(痛風)、脂質異常症、脂肪肝を引き起こしたり、悪化させたりします。


 日本糖尿病学会では、インスリン抵抗性指数(HOMA-R)が1.6以下をインスリン抵抗性なし、2.5以上を抵抗性あり、この中間をボーダーラインとしています。 


3 インスリン抵抗性の原因は!?


 耳が痛い話になるかもしれません。インスリン抵抗性の主な原因は肥満運動不足です。暴飲暴食によって余ったエネルギーは内臓脂肪細胞を大きくさせます。大きくなった内臓脂肪細胞からは、インスリン抵抗性を引き起こす物質がたくさん分泌されるのです。また運動不足では消費するエネルギー量が減るため、やはりエネルギーが余ってしまい肥満につながります。そうすると、なんと筋肉細胞の中にも脂肪が貯まってしまいます。脂肪がついた筋肉細胞は筋肉内の血流が悪くなってインスリン抵抗性の原因となります。メタボ体型、メタボ予備軍と言われたことがある方は、インスリン抵抗性がある可能性が高いです。


4 どうやって調べるの!?


 人間ドックでは、オプション検査としてインスリン抵抗性指数(HOMA-R)を調べることができます。血液検査から空腹時の血糖値とインスリン値を調べることによって結果が出ます。 お腹周りが気になってきた方、若いころに比べて体重が増えてしまった方、インスリン抵抗性があるかもしれません。人間ドックの機会にチェックしてみてはいかがでしょうか。


 注意事項:この検査は空腹時血糖値が140mg/dl以上ある方、すでに糖尿病で薬物治療されている方には正確な検査結果が出ないため、お勧めできません。



保健師 田中絵理